想い 「私にとってのきもの」

私なりに きものが好き             かよさん  34歳

私にとっての着物  今のところ私にとって着物は遊び着です。  
就職した頃、男女雇用均等法が施行され、ずーっと女子校だった私は、スーツを着て、てきぱき仕事をこなす「働く女性」に憧れておりました。

私は現実と自分の能力と体型をまったく考慮にいれていなかったのです。
背は150cmしかなく、妹に「イカみたい」と言われるほど肩もなく、しかも胸もない身では、ボディコンのスーツも シンプルなスーツも肩が脱ぎ下げになって、とっても貧相になってしまうのです。

しかも最近はどんどんカジュアルになっていって、会社に行く時も、休みにショッピングに行く時も、山とか海とかへ行く時も、同じ格好になってしまいました。
いくら制服に着替えるからといって、仕事に行く時と遊ぶ時に同じ格好なんていや 遊びと仕事 陰と陽 ハレとケ 自分にの中にもそういう切り替えが欲しかったのです。

ハレの場が希薄になっているのだから、今まで大よそ行きだった着物を格下げ(?)して、ちょこっとしたハレの場に着ていこうと思ったわけです。  

でも結局のところは、着物が好きなんでしょうね。ボタンかけただけで着れてしまう洋服と違って、着るだけでも大変な着物を着たいと思うのですから。  

ところで、私は紬の着物が好きです。着やすいし、畳みやすいし。紬を考える時、私はジーンズを考えます。ジーンズは昔は「ジーパン」で、外で仕事をしたり、遊びに行ったりする時に着るものだと思っていました。
でも最近素材も型もいろいろあって、とてもおしゃれになってきました。会社にジーパンを穿いていくのはよそうと思っていましたが、ここのところ???となってきました。

紬も似たようなものって気がします。「美しいきもの」を見ていると、紬の振袖とか訪問着とかあるのですから。
まあ 着物を着始めた頃、ジーンズとか下着みたいなワンピースでも構わないのだから、おしゃれ着の紬を着ていったっていいじゃない、とわが身を鼓舞していました。  

オールマイティなものよりも、いろいろな時にあわせた格好がしたい。着物もその中の一つ。着るもので気持ちに変化をつけようというのは、おかしいでしょうか?    

初めて自分で買った色無地です。  
うれしくって、お茶会にかこつけて、
美容院で髪をアップに してもらって、
写真屋さんに写しに行きました。   


紬が好きといいながら、はじめての着物が
色無地なのは我ながら変だなっていう
感じですが、21世紀最初のお茶会に
新しい着物がきたかったのですもの。

着物を着たときは誰か知った人に会わないかなと思いながら歩いているんですよ。