3月初めに…
 
 
    −陽子さまからのメール−

黒留袖と、色留袖(薄紫色に刺繍の柄・十二単の女の人)にあう、バックと履物のセットを探しています。黒留袖は、おしどりの柄が入っています。宜しくお願いいたします。
   
 
 
という1通のメールを、陽子さまからいただきました。
 
 
    −陽子さまからのメール−

急ぎではございませんので、ゆっくりと、納得のゆくものを選びたいと思っています。希望内容としては、次のようなものです

(1)出来れば銀の色目(金が入っていても良いが派手ではないもの)

(2)長方形の手持ちのもの。持ち手のないもの。これも、留袖に相応しいのか判断しかねています。


雪の模様が好きなのですが、これは、難しいと思います。1年を通して使えないですよね。もし、希望価格で作ることが出来れば、そうさせていただきたいとも思っています。


最終的には9月の友人の結婚式に使えたらと、考えています。

   
 

 
とおっしゃる黒留袖と色留袖です。
 

ここでまず、女将がひっかかったのは、「銀色」という色でした。素敵な色ですし、30代の方が好まれるお気持ちは良く分かるのです。でも、華やかで古典的なこのおきものには、「金」がふさわしいのではないか?と思います。

さてまずは、色と形さえ決まれば、既製品も誂えもどのような物もご用意はできます。そこで、陽子さまのイメージの確認作業を始めました。ただ、一番難しいのは、バッグに使用する布でお好みのものに出会えるか?どうかです。そこで、龍村の帯の布を数枚お送りして、お好みをお聞きしました。

 
 
    −陽子さまからのメール−

検討しました結果、次の点について、女将さんのご意見を伺えたらと思います。

バックの形はパンフレットの中から選ぶのでしょうか。それとも、HPのあつらえのなかからでしょうか。例えば敷松葉を選んだ場合、どのような形のバックになりますでしょうか。

布地は早雲時文字台裂銀が一番イメージしたものに一番近いです。(布地の厚み、色目等)ただ、帯や着物の柄と合うのかが心配です。また、予算的に問題があれば、検討致します。

上記の布地を検討たうえで、こちらで布地を探して、あつらえていただくこともできますか。

もしよろしければ、お送りする写真から、既製品の中で、女将さんがお勧めのものを提案していただけないでしょうか。その場合は、こちらの希望を無視していただき、女将さんのお考えで選んでいただけたらと思います。

以上です。なかなか考えがまとまらず、申し訳ありません。
   
 
 

ううう・・・ん、陽子さまを随分悩ませてしまいました。布から選んでいただくという、一から作り出す作業ではイメージを作り難いですね。反省して、既成のバッグや草履を数点、画像でご覧いただきました。その中で、品質が高くバリエーションが豊富でお薦めなのが龍村の小物でした。

 
 
 
    −陽子さまからのメール−

さて、素敵なバックと草履の画像をありがとうございます。本当に上品な布ですね。女将さんのお勧めどおり、この布のバックをお願いしようかと思います。

ただ、バッ クの形なのですが、画像296にある、形が気になっています。 薄手の布地のようで、 この画像の形がとても素敵におもえました。もし、きものと相性が悪くなければ、この形でお願いしたいのですが、どうでしょうか。 また、主人のネクタイも、同じ布でお願いしようと思っています。


(実は、パンフ レットを見せて頂いた時、気になっていたんです。(笑))

   
 

 

 

と、気に入っていただけるバッグが見つかりました。途中、「銀」から「金」への変更をご提案し、また、下記No.18 を気に入られたのですが、横長のバッグに形変更もご理解いただいて

ご主人様のネクタイもお揃いの柄に決まりました。選ばれた柄は、龍村の 葡萄唐草文錦 (金) です。

白い生地に大変細い金糸で 葡萄唐草(ぶどうからくさ)の模様が大変上品に入っています。

 


 

↑のNo.19、20、17 です。

 
6月初め、陽子さまが「お客様からのお声」ページ(→ここ)に投稿して下さったメールです。
 
 
    −陽子さまからのメール−

先週、無事バックが届きました。画像で見て想像していたものよりも、小ぶりで、落ち着いた雰囲気のバックでした。そして、着物の写真と見比べてみて、あっと、思いました。「合ってる…。」自分が考えていた以上に、写真の着物の雰囲気にぴったりでした。

その日から、時々バックのことをボンヤリと思い出すのですが、日に日に、やっぱり、女将さんにご相談してよかったなあ、と思うようになってます。

きっと、まだ、このバックのよさは実感できていないと思いますが、着物を着て、このバックを持つたび、じわじわと、良さが分かってくるのではないかなあと、そんな風に思わせてくれるバックでした。

   
 
 
そして、まだサイトにアップしていなかった龍村のバッグをやっとアップしたら、陽子さまがメールを下さいました。
 
 
    −陽子さまからのメール−

最近、メルマガや、オークションで、龍村のバックが取り上げられ ているのを目にして、そんなに凄いお品だったのね。 と、再認識している次第です。オークションやHPのバックの画像を見て、「う〜ん、もっともっと、 上品で、繊細な感じがするのになあ」と、なんだか、自分の ことのように、感じてしまっています。

少し古いタイプのバックに見えてしまっていると感じるのは、 私だけでしょうか。差し出がましいついでに、ご提案させて頂きたいのですが、 着物と合わせた画像をつけてみたり、おそろいのネクタイも 一緒に提示してみたりしてみてはどうでしょうか?

また、実際の素材の持つ色味だけでなく、光をあてて、微妙な色の変化を表現した ような画像があると、織物独特の素材感をより感じてもらえると思います。実物を蛍光灯の味気ない照明の下でみるのと、お日様の光のもとでみるのと、華やかな会場のライトの下で見るのとでは、全く印象が違いますよね。

よっぽどの想像力がない限り、実際に手にしたときの、バックの輝きを思い浮かべるのは、困難です。龍村のバックは、着物を引き立て、そして、着物に引き立てられ、輝くバックであるように思います。全くのど素人が、勝手なことを書いてしまいましたが、メルマガで、龍村美術さんの、ものづくりの姿勢を知り、龍村のバックの良さを知るものの一人として、いても立ってもいられなかったのです。お許しください。

   
 
 

これを読んで、女将は、「あっ、ごめんなさい。撮影やコーディネートが上手く出来ていませんでした。」という反省と共に、龍村をこんなに愛して下さって、「有難うございます。」という気持ちで一杯でした。実は、龍村の小物を撮影する条件はかなり良くないのです。限られた場所と時間内での撮影ですから、思うように撮れません。これを、画像処理が上手いホームページデザイナーの南雲さんに言ったら、

 

「写真を上手く撮ってくれとメールで送られて来たんですよね。写真を上手く撮るにはどうすればいいでしょうかね。写真屋さんに持って行ったら、上手くとって貰えますか?」

 

と彼なりの視点で捉え、龍村の小物の追加ページを作ってくれました。出来上がったページは、龍村の小物のページ1の中の「龍村MFバッグ 561110」「龍村 ミニボストン 591-566」「龍村 ビーズバッグ 2580」の部分です。拡大画像もご覧下さい。

元の画像がそれほど良くないので、画像処理も限界が有りますが、みなさんの暖かい気持ちに支えられて、ますます良い商品選びとご提案とページ作りを頑張ろう!と女将は思いました。

陽子さま、有難うございます。

2003.6.18記