黒百合は恋の花
「黒百合は恋の花」と歌に歌われます。
そして今、黒百合が、染めの色としてよみがえりました。

白山に咲く天然記念物の
黒百合から良い色がでるという伝承を元に、「直接に緑の色は出せない」と言われている萌葱(もえぎ)色の染色を完成させることができました。

右の写真でお分かりのように、
生成り色、薄いピンク、薄い萌葱色がすばらしい光沢を放っています。これらで織られた先染めは色無地や、センスの良い縞柄。(下図をご参照下さい)

白山の黒百合は天然記念物なので、ほぼ同じ品種の物をよそから入手し、環境が適した山中に球根を植えて育てるのですが、それにしても原料不足です。
1反の黒百合染めを作るには、2,000の花が必要です。1花に6枚の花びらがありますから、12,000枚の花びらを使って1反が染められます。

先染めの風合いが良いのは、このように白山の四季の植物や気候風土がそのまま、染料や作業工程に織り込まれているからですね。
年間生産量は約10反のみ原料の安定化に苦労しながら、良い色作りの絶え間ない努力が続いています。

一般には、ご覧いただくことすら出来ない稀少性です。




       



高原に6月に咲く黒百合




黒百合から染められた糸






黒百合の花を干した物


お客さまからのメッセージ
AKOさんより 

いつも楽しく着物について勉強をさせていただいています。今日の通信(メルマガ)では染み抜きの方法も興味深かったのですが、何と言っても黒百合染めについてはビックリでした。

黒百合を実際に見たことはないのですが、懐メロの番組で何度か 「黒百合は恋の花・・・」という歌を聞いて、なぜかとっても好きになって、黒百合に対して憧れ?のような気持ちを抱いていたのです。それが染物にも使えるとは。しかもなんて素敵な色なのでしょう!!

そして、その美しい色を出す為にはたくさんの花を使わなくてはならないなんて。一生の内に一度は、この黒百合染めの着物に袖を通してみたいものです。 なんだかとっても嬉しくなってしまい、思わずメールを送らせていただきました。                    

黒百合染めの商品に対するお問い合わせは、女将宛にメールでお寄せください。

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