商品解説

この長井紬は、一際、人目を引くパンチがある色合いです。
真っ黒の中に、縦に太さを変えて、ピンク、青、黄色、紫、緑などの
原色が自由に染めで描かれたように織られています。

しかし、自由に色柄を描くことができる染めものではなく
糸を染めて、織る事で柄が出来上がる先染めの紬です。
それだけ手間がかかる作業を行って、この元気で明るい紬を作り上げました。

黄色、紫、青、緑と、１本の糸を多くの色に染めて
織り上がったら、美しい色のハーモニーを奏でるように設計し織り上げることは
手間と時間がかかることです。

モダンで若々しく、明るい着姿を約束してくれる着物です。
長井紬特有の、少しふんわりした優しさの中に凛とした心意気が感じられます。

単衣にも袷にもおすすめです。
合わせる帯は、半幅帯から名古屋帯、カジュアルな袋帯まで多くの帯があいます。

キャンバスに絵を描くように、おしゃれな帯をコーデして、美しい自分を描いて下さい。


長さ：12.5m　幅：38cm　絹：100％　 渡源織物製

長井とは：
長井紬が織られる長井市（ながいし）は、山形県の南西部に位置する人口約2万7千人の市です。
朝日・飯豊の山々の懐に抱かれた自然豊かな土地で、最上川に置賜白川と置賜野川が合流し、
市街地付近を潤すように流れています。

市街地のある東部は長井盆地と呼ばれ、盆地特有の気候から寒暖差が激しく、降雪量が多いのが特徴です。
春から夏にかけて市の名物であるサクラ、ツツジ、アヤメが見頃となります。


長井紬とは：
長井は昔から養蚕が盛んであり、長井紬として誕生したのは安永5年(1776年)でした。
養蚕は江戸時代初期から行われていましたが、主として生糸等の原料輸出地でした。

安永5年（1776年）に時の藩主上杉鷹山公の殖産興業制作の下、あら町の横沢忠兵衛が新潟県松山から縮布織師を招き、
縮布を生産したのが始まりです。

原料繭の生産では江戸時代か末期から昭和にかけて置賜地方が県の主要産地であり、その中でも長井市・白鷹町が主産地でした。
明治の中ごろになると、長井紬は全国で知れ渡るようになり、昭和51年には通産大臣指定の「伝統的工芸品」として認められました。

長井紬の特徴は絣糸を一本一本柄合わせして織られ、細かな心配りが豊かな風合いを醸し出しています。
紅花染めに代表される米沢紬、経緯併用絣の長井紬、板締め絣の白鷹紬など、
総称として『置賜紬』と呼ばれる紬織物が創作されています。