商品解説

きりりとした色合いと色の風合いは、腕とセンスの良い作り手の方によるものだと分かります。
こげ茶の色は、強くも優しくも、包容力もあり、その間の黄色い線は、アクセントとして
一層こげ茶色のオシャレ感を高めてくれています。
濃い色のお着物にも、薄い色のお着物にも、合わせ易い色合いです。
５月から10月までの長い間、涼しく締めていただけます。

畑で栽培されたからむしの茎から取り出された繊維は、昭和村のからむし織のほか、
重要無形文化財越後上布・小千谷縮布の原料に使われています。
つまり、重要無形文化財級の糸ということです。

すばらしく貴重な　からむしの帯は、この帯が１本あれば
暑い夏を、とても涼しく快適に過ごせることでしょう。

夏に帯の涼しさは、とても貴重です。
八寸の目が粗い夏帯は一番涼しいですが、絹は耐久性が弱いです。

からむしのように、しっかりしていて締めやすい
つまり、品質の高さから使いやすい、丈夫な帯があることで
暑い夏を快適に過ごしていただけることでしょう。

からむし織りは、イラクサ科の植物で別名【苧麻（ちょま）】と呼ばれています。
財団法人奥会津昭和村は、福島県にあり、本州唯一のからむしの産地で、古木から純粋かつ高品質のからむしが
厳しい管理によって、代々受け継がれてきました。
その確かさと豊かさが認められて、からむし生産と苧引きの技術が、
平成29年には、その古くから続く技術が評価され、「奥会津昭和からむし織」が国の伝統的工芸品に指定されました。

「からむし織」は、通気性・吸湿性に富み、織り上げられた布は軽くしなやかで、独特のハリがもたらす涼しい着心地は、
一度体験すると他の織物を着ることができないと言われるほどです。
単衣と夏の間お使いいただけます。夏の上質な名古屋帯です。


●Step 1
畑（5月～7月にかけて）
からむし畑の春から夏にかけての作業
（雑草取り、からむし焼き、施肥、垣造り、苗（根）の植え替え、刈り取りなど）


●Step 2
苧引からむしひき（7月～8月にかけて）
刈り取ったからむしから繊維部分を取り出す作業


●Step 3
糸づくり（一年中）
繊維を細く裂き、繋いで、糸にする工程　（糸績うみ、撚り掛け）


●Step 4
織り（12月～3月にかけて）
帯1本を織り上げる工程


＜奥会津昭和村振興公社のサイトより＞