商品解説

純絹織物　本場大島紬：まさき織物株式会社製
織り上げの長さ：12.32m
幅：35.9ｍ

大島紬の生地を使って、全体を汕頭刺繍で見事に表現した、大変貴重な大作です。
全体を臙脂色の染め分けで、濃い臙脂、薄い臙脂と優しい流れるようなラインに染め分けています。
その染め分けた中を２種類の汕頭刺繍で、手刺繍で全体に模様を入れています。

この着物全体に手刺繍が刺されているので、膨大な時間がかかっています。
濃い臙脂色の部分は、繊細で細かい花唐草の模様が刺されています。
裏を見ると、手刺繍の糸が見えます。
とっても多くの面積です。

また、濃い臙脂色の部分は、汕頭刺繍特有の


【汕頭（すわとう）】という手刺繍の技法で、大島紬に多くの柄を見事に作り上げた訪問着です。
このスワトウ刺繍の訪問着は、柄の多さから、最高ランクの手刺繍の訪問着になっています。
柄が全体にありますが、その全部を手仕事で柄をつくっているのです。

斜めに大きな塊となって、細かい花唐草の柄があります。
その細かい花唐草は、手刺繍で全部刺して柄をつくっています。
生地の裏面を見ていただくと、手刺繍の竹や籐を使った円形の刺繍枠と針・糸・はさみだけを使って
平らな布に針を刺す手法を使っています。
整然とした四角い模様で、その間から中が透けて見えます。

また、刺繍が全部完了した後、また、染め技法で、濃い青をあちこちに効果的に染めています。
それによって、全体に陰影や美しさが生まれています。

元々無地の布に手仕事で穴を開けながら模様を刺繍で作り上げて行ったのです。
生地全体に、これだけ沢山の穴を開けつつ美しく刺繍していますから１年ではとても出来ません。

スワトウは、中国の広東省東部にある汕頭地方で受け継がれる手刺繍で、竹や籐を使った円形の刺繍枠と
針・糸・はさみだけを使って平らな布に針を刺し、刺繍の入った図柄を美しく作り出しているのです。

北欧、イタリア、メキシコなど各地でみられるこの引き抜き法の刺繍を、引き抜くという意味のドローンから
「ドローン・ワーク」ともいいます。
スワトウ刺繍は、スワトウの街が香港に近く、ヨーロッパ交流が激しい場所であることからドローン・ワークの
手法が取り入れられ、中国風の模様に発展して独自のスワトウ刺繍を作り出しました。

これだけ豪華な逸品は、華やかなパーティや式典でお召しいただきたいです。
柄の格調高さと金銀を使った豪華さからも、最高に豪華な場面に最適です。　

フォーマルではなく、最高におしゃれな訪問着としてお召し下さい。
裏をつけて袷になさることをおすすめします。
刺繍の糸が裏に見えるので、裏地で隠して大切にお召いただきたいです。

ご利用シーズンは、袷（１０月～５月）の時期

合わせる帯は、フォーマルな金銀が入らない、おしゃれな袋帯、名古屋帯です。

おでかけから、おしゃれなパーティまでお召しいただけます。