藍(あい)染め



牛首の藍染めの中でも定評のある、鰹縞(かつおじま)です。

もの すごく粋か野暮かの別れ道。

似合わないと思う方は、そっぽを向いて、似合うと思う方は着こなせる時にぜひ着たいきものです。
イイですよ〜!

   

細い縞が入った子持縞。
縞の太さによっていくつものパターンがあるので、ご自分の雰囲気に合わせて選んで下さい。
縞柄って、色んな織物であるし、素材も様々。牛首紬の藍の縞は、その最高峰にあると自負しています。
着る方に自信と喜びをお届けします。出会って、着こなせて嬉しい牛首の藍の縞です。

  

藍色の変化を存分に楽しめる作品です。
女将は、こんなきものを見るとふらふらっと欲しくなる。

女に生まれた幸せ感じますね。
後は、似合うかどうかなんだけどなあ。

ふくよかな方はご注意下さいね。
 

 

藍染めの知識   


藍の色は、私たちが一番心引かれる色の1つです。
色相は、薄色から濃色まで幅が広く、その色名には、
かめのぞき、水浅葱(あさぎ)、空色、織(おり)色、花(はな)色、納戸(なんど)、紺などがあります。また、単独で藍の濃淡をだすだけでなく、他の植物と交染して、緑やグレー系の色をだすのにも欠かせない色です。

藍は、染料植物で最も古い歴史を持ち、全世界の温帯地域で広く栽培され、世界の人の衣服を染めました。
14世紀ごろまでは火壷で温めることもない自然発酵によって、夏の暑い期間だけ染められていましたが、17世紀以降になって
加温設備が考案されて、1年中藍染めができるようになりました。

1901年に
インジゴピュア(人造藍と呼ばれる合成染料)が発明されると、5000年も使用された植物藍は急速に衰退していきました。現在、植物藍を愛用しているのは日本人だけかもしれません。

 牛首紬の藍染めは、いまはもうほとんど途絶えてしまっている
「正藍冷やし染め」という技法を応用したものです。
奈良、平安時代の染め方で、化成ソーダやブドウ糖を入れたりせずに、すくもと灰汁で溶き、自然に発酵させるという本来の染色法を採用しています。藍色の美しさや堅牢(けんろう)さもこの方法にまさるものは、ありません。
                                                 

 

 

藍染めについての質問     


   
 牛首紬の藍は、どこの産ですか?

     藍の葉を積み重ねて水をかけながら発酵させて作ったすくもを、

                 徳島県から仕入れています。

    染める季節は決まっていますか?

     基本的に1年中ですが、冬場は温度管理が難しく、春から夏にかけて、

                 特に夏に多く染められます。

    藍の縞のパターンは、何種類位ですか?

     1柄4反のルールを守っていて、それ以上は作りませんから、

                  種類は無限大です。

   藍は、いつまでも色落ちするけれど、それによってますます良い色になっ て、
    その味わいがたまらないと言われますが、それは本当ですか?★

       「灰汁」を使った藍染めの場合、糸や布から灰汁(あく)が洗い落とされ、
         「藍」の青 みが増し、色も柄も鮮やに冴えてきます。

     一方、「灰汁」使わずに化学的に建てた藍染めは、色が抜け褪めて来ます。
     つまり、藍染めには「冴えてくる藍染」と「褪めてくる藍染め」があるわけです。

     因みに「灰汁」が抜けて色と柄が鮮やかになることを「あかぬける」といいます。
     現在は「冴える」ことと「褪める」ことが混同されているように思われます。
     冴えてゆく味わいはたまらないものです。  

      本藍染めと合成染料の簡単な見分け方を教えて下さい。★

    本藍染めの定義が問題ですが、ここでは「灰汁建て」の藍染めとし、
      合成染料の藍染 を「インディゴ・ピュア」の藍染めとするなら

              第一に「色」が全く違います。

     一目瞭然というやつです(一度比べれば分かります)。

     次に性質が違います。 本藍染めは色落ちはしても色移りはしません。
     化学的な藍染めはいつまでも色落ちしますし、その色が他に移ってしまいます。
     白いものと一緒に洗濯をすればこれも一目瞭然です。

   

  ★ 栃木県佐野市で長年藍染めをなさっている 紺邑 代表大川公一氏の

            ご協力を得ました。有難うございます。