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振袖 春秋 |
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目にした途端、思わず息を呑んでしまいます。 ひとつのきものに春と秋が同居・・・ これは天上の世界の景色かもしれません。 身にまとうと天女になった気持ちがするでしょうか。
後ろは右肩から左裾にかけて青空が広がっています。 地上から見上げる空の色とは違う、 そう、飛行機に乗って雲の上から見る空の色です。
左身には春、右身には秋の景色が描かれています。 前裾の鮮やかな秋は春で隠れますが、歩くたびに季節の移ろいを 垣間見ることができます。
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目にした途端、思わず息を呑んでしまいます。 ひとつのきものに春と秋が同居・・・ これは天上の世界の景色かもしれません。 身にまとうと天女になった気持ちがするでしょうか。
後ろは右肩から左裾にかけて青空が広がっています。 地上から見上げる空の色とは違う、 そう、飛行機に乗って雲の上から見る空の色です。
左身には春、右身には秋の景色が描かれています。 前裾の鮮やかな秋は春で隠れますが、歩くたびに季節の移ろいを 垣間見ることができます。
そしてこのきものの一番の贅沢は八掛の部分! ご覧ください、この豪華な布使い! 普通は、八掛けの部分だけに絵を描きますが、 この振袖は、腰から下の裏地全部を表地と同じように 描いています。 これはきもの二着分のお仕事では有りませんか!
もちろん全て手仕事で、ここまでやって誰が気付いてくれるで しょうか? そう、あなたが知っているのです。 それがきものの粋や豪華さと言う物です。
この振袖は、もちろん20歳の方にも着ていただきたい けれど、もっと人生の深みが分かった方に着ていただきたいとも 思います。
50歳代、60歳代の方がご結婚なさる時にいかがでしょうか?
海外でのコンサートやパーティーで着たら、もう日本を代表する 文化使節になったこと間違いなしです。
この振袖は、同じものを作ってと言われたら、職人さんは泣いちゃいます。 これほどの仕事はもう出来ません。 (15147-1212)
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・・・・伊藤康子から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お振袖選びは、お召しになるお嬢様のお好みとお母様のお好みの調整になること が多いです。
私は、自分の娘の振袖選びやこれまでの経験から、振袖選びは、お嬢様のお気持 ちを十分生かしつつ、最終的には、お母様のお気持ちで決めていただくことが良 いと思っています。
お嬢様に、こう有って欲しいとか、私が出来なかったからとか、我が家はとかい うお気持ちが形になるのがお振袖です。 その選択の意味が、何年か後に、もっとしっかりした理解となって戻ってくるよ うな所がございます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ | |
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悦子さんからのメール
お嬢さんの振袖を見にお出かけになったとのこと。 いかがでしたか? どんな着物に決まったのでしょうか。 とても興味があります。
私が成人式にきた振袖は、薄いピンクで、すそがエンジ色。 牡丹や御所車の古典柄で、かわいらしいものでした。 中学生のときに、呉服屋さん(反物がいっぱい入った行李を 背負ってたまにやってくる)が持ってきた4〜5反から母と私で 選んだ記憶があります。 私としては消去法といった感じで選んだのですが、母はとても 気に入った様子でした。 毎年といっていいほど正月などにその振袖を着せてもらいました。 なんかうきうきしたなあ。 母が亡くなった今では、たくさん着ておいてよかったなあ、って。
成人式のときは、いっつも着てる着物なので、あまりときめきませんでした。 前の夜は、徹夜で大学のレポートを書いていたので、当日の記念写真の 目つきの悪いこと! その後、振袖は飽きてしまって、友人の結婚式などではつけ下げや 洋服で出ることがほとんどでした。 「着収め」と思って29歳のときに「20代さよなら企画」で、成人式のひに 振袖で街をうろうろしてみたりしました。
その年の春に母が急死。 見せといてよかったなあ〜。 私の振袖は、いっぱい着られてしみだらけ。 「もうとれない」と染み抜きに出しても返されてしまうほど。 1歳になったばかりの娘は、いつかこれを着てくれるかなあ。
まあ、だめもとでとっておこう。 私のつたない振袖の思い出を書いてみました。 女将さんは振袖にどんな思い出をお持ちですか? お嬢さんにとって、いっぱい思い出が詰まった着物になるといいですね。 悦子
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