■きもの
小さな方形を、花を模るように織り込む「花織」。 その中でも、沖縄県の旧美里村知花や登川地域を中心に、 村内で伝わった織物技術を「知花花織」といいます。
多くの花織は横方向に緯糸が浮いて柄が出ますが、 「知花花織」は、縦方向に模様が浮き出る花織です。
このきものでは、ジグザグで動きのある模様と、 花織らしい可憐な花模様が交互に織り上げられており、 シンプルなようでニュアンスのある 素敵なお品に仕上がります。
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■帯
藤山千春作
吉野間道はたて糸を2本使って格子模様を織りだす織物です。 たてに太い糸と細い糸を1本ずつ、計2本を使います。 (通常の織物は、たて糸1本 よこ糸1本を使って織ります) その交差するところが浮き上がって柄になるのです。
太い糸と細い糸を巧みに使い分けることが、 現代の吉野間道の重要なポイントであり、作家 藤山千春先生の腕の真骨頂です。
またこのやさしい色遣いにも藤山千春先生のこだわりが現れます。 自分で育てられている木などの天然素材で生糸を自ら染め上げ、 さまざまな配色の可能性の中から、そのセンスでひとつの織物を織り上げます。
藤山千春先生だからこそ、この吉野間道が出来ていると言えるでしょう。
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