きもの美人 
冬 No.3  2000年  (9)





理恵さんのきもののテーマは、
「お洒落着としてのきもの」

紬や飛び柄のモダンな小紋にしゃれ袋や紬の帯など趣味性の高いものを合わせて、肩の凝らない洒脱な装いを楽しみます。

きものを着たら、プラスアルファの素敵さが欲しい。

それは着るスキルではなく、その方の自分らしさであって欲しい、と。

この日は横浜シュラトンホテル
での撮影。
美しいクリスマスのイルミネーションに、小紋がぴったり調和しますね。



尾下 理恵さん

0年以上、PRプランナーとして外資系企業で広報活動に従事していました。

理恵さんにとって、毎日着るスーツは戦闘着。そして洋服でのおしゃれをし尽くした末にたどり着いたのがきもの。

洋服に感じられなかった、自分の中の女らしさが目覚めて来るそうです。
大人の女に必要な微妙な「陰影」とか、
得も言われぬ「情緒」や「風情」がきものによって引き出されます、と。

今はリタイアして、主婦専業としてのんびりと、好きなきもの三昧の毎日です。


黒い飛び柄の小紋に名古屋帯を角の出しに締めて。

菊の花の半衿や小物を朱色で統一して華やかさを演出しています。

濃い色目がお好きで、黒、藍、茶や渋い色目のきものが多くなります。

文学少女から広報のお仕事と、言葉に重きを置く習慣が続いて、今も活字中毒気味です。

きもののエッセイを書いてグランプリをとる等、才能は放ってはおかれません。
*(^v^)*








「私が着ると、水商売風になるんです!」
って、まあ、粋な若奥様風ですよ


きものと名がつけば、みんな好き、垂れ物も
かた物も、それぞれの良さがあります。
その中で、今は「普段着」を心がけている
そうです。


きものの生活は等身大で。
自分の身の丈を正確に把握する
ことから、工夫も生まれてきます、と。

自宅で、紬やウールで過ごすこと
も多いそうです。
    
    立っても座っても、しゃっきり
    背筋が伸びていて、
    見ていて気持ちいいですね。


  

これは、道行コートを作った
余り布でつくってもらった
バッグです。
色がしゃれています。
  

髪は、この三つ編みか、
夜会巻きを自分で結います。
かんざしを挿して。

   

草履は畳表(たたみおもて)で
出来ています。エナメルの草履
も良く履きます。





お客さまからのメッセージ
紅葉さんより

都内在住48歳の男性です。
尾下様のお姿があまりにも 美しく、感動致しましたので、失礼とは思いつつお便りを差し上げました。

男性は”男らしさ”がありますし、女性には”おんならしさ”があります。
きものはその方の”おんな”の部分が表に出て まいりますので、女性にとっては真剣勝負の場 でもあります。
尾下様からは”おんな”が とても強く匂ってまいりました。おそらく、日頃から ”立ち振る舞い”や”心持”等々を意識して、 ”おんな”を磨く事をされているのだと思います。

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