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[ 伊藤康子のきものの話 . . . . .]

 

伊藤康子のきものの話

 

夏の透けるきものと居敷当ての関係

昨日、透ける夏の紬を着ていたら、お会いした方がまじまじとご覧になりました。

どうなっているのだろう?

ということでしょう。

夏の透けるきものの対策と、居敷当ての関係をお話しましょう。

夏に透けるきものは、着ている人が涼しくて、周囲の方も涼しく感じるという
長所が有りますが、問題は、中が見えてしまう!!ということです。

この対策として、居敷当て(いしきあて)というものを付けます。

これは、浴衣であれば、木綿の白い裏地をお尻の部分に縫い付けます。

 


絹や麻のきものであれば、絹の裏地を腰から下の後ろ身頃の部分だけに縫い付けます。


 


これによって、後ろ姿の透けは防止出来ます。

前身頃は重なりますし、上半身は、きものの重なりなどで
それほど透けないのですが、いずれにしても
きものが透ける素材の時は、長襦袢は、透けない素材を選ぶ必要が有ります。

では、透ける素材には、全て居敷当てを付けるの?

というと、そういう訳でも有りません。

そうすることは、透けるブラウスに裏地を付けてしまうようなものだからです。

透けるブラウスの時は、下にタンクトップを着ると、その色の違いや透け感を楽しめます。

このように、居敷当てを付けると完全防御になるので
そうせずに、透けさせて、中の長襦袢を見せておしゃれをする方法も有ります。
中の長襦袢の色で楽しむような方法も有るのです。

この時の長襦袢は、絶対に透けるもので有ってはなりません。

粋やおしゃれなのは、居敷当てを付けずに、おきものは透けさせて
長襦袢で透けを防御することだと思います。
ただ、それは、おきものの透け感や用途によって異なってきますから
仕立てる時に、頭をすこしひねって考えて下さい。

また、居敷当ての役割は、透け防御の他に、強度補強も有ります。

長襦袢は、どうしてもお尻の部分に負担がかかりますから
お尻の部分が避け易いです。

それを防ぐために、単衣のきものや長襦袢には、後ろ身頃下半身に居敷当てを
付けることが多いです。
特に、お茶のおけいこをなさっている方は、この点を気になさる方が多いです。

しかし、一方、居敷当てを付けることで、生地が二重になり
もこもこして太く見えがちだということも有り、粋を好む方は
居敷当てを付けることを好まないことが有ります。

洗える長襦袢である竹すがた肌ごこちは、天然繊維でご自宅で洗っていただけます。これらは、収縮率を考えて、事前に有る程度収縮させています。

しかし、その後の収縮も皆無ではないために

裏地も同じ素材にしませんと洗った時の収縮率が異なってきます。

また、↓は、ご自宅で洗うことは出来ませんが、薄くて丈夫な素材の

単衣と夏兼用 長襦袢 雪の精 白地に水色の雪輪

単衣と夏兼用 長襦袢 レインボー菱形地紋

長襦袢なので、居敷当てをつける必要が無い長襦袢です。

このように、透けと居敷当ては、濃厚な関係に有ります。

いずれにしても、快適で好感度が高い夏の透け感を楽しんでいただきたいです。




 

 


 



         
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