男性経営者の方のきもの
男女とも、初めておきものを作られる時に、一番気をつけなくてはいけないのは「きものの格」です。 特に男性経営者の方は、「きものでも着ようか?」と思われるシーンが多いです。 新年会、会合、イベントなどで、ご自分の身だしなみとしてきものをお召しになれば それだけ注目も集まり、人間の幅も広がって見えます。 いいえ、確かにその通りなのです。
しかし、きものの格によって、そのシーンに合わないものが出てきて、せっかくのきものの出番が少ないということになりますから しっかりとご自分のライフスタイルの格を見極めましょう。
結婚式にも出られて、お出かけにも着られるきものは、ほとんど有りえないですし 有れば、結婚式にはおとなしすぎて、お出かけでは気を使うという 中途半端なきものになります。 公的な場面が多い、 お茶を習われている、または、お茶席に出ることがある公的なシーンよりも、おしゃれで着ることが多い、 オフの場面で、リラックスしてきものを味わいたいというような場面によって、必要とされるきものの格と、きものの種類が決まってきます。 男性経営者の方のきものの格は、下記の3つになります。 1)5つ家紋が入ったきものと羽織、袴:第一礼装 2)家紋を入れないお召しのきものと羽織(+袴):セミフォーマルからおしゃれもの 3)家紋を入れない紬の味わいで楽しむきものと羽織(+袴):おしゃれもの 公の場に出られることが多い男性経営者の方にとって、家紋を入れるか入れないかは フォーマル度を現す重要な部分です。 また、1)の家紋が入ったきものとは、1尺5分幅の羽二重(白生地)をお好みのお色 お似合いのお色に染めることからスタートしますが 2)お召しのきものは、先に糸を染めて織ったお召しの着尺を選んでお仕立てをすることになります。 つまり、それぞれの格によってお選びする生地がまったく異なるのです。 この違いは、きものの生地だけではなく、羽織にも袴にも影響しますし足袋の色や雪駄まで
異なってきます。 1)の家紋が入る第一礼装のきものの足袋は、白か黒ですし 2)や3)のおしゃれもののきものの足袋は、色や柄が入ります。 1)で他の色の足袋を履いてはとてもとてもおかしいのです。 また、2)3)で白足袋でも、同じように、とてもおかしいのです。
F様は、格式のある写真館やレストランを経営なさっていて
お茶もなさるのです。
2)家紋を入れないお召しのきものと羽織でセミフォーマルから
おしゃれものの格でお召になります。
羽織、きもの、帯などを茶系の色でまとめて、羽織の柄のおしゃれ感が高いです。
お茶をなさるので、羽織紐は、おしゃれ度が高すぎるものを避けらて
います。 足袋は、江戸小紋の万筋ですが、一見無地に見えるところもお
しゃれです。 黄緑の半衿、金茶の帯など、全体に茶色のコーディネートで、
上品で上質なおしゃれ感です。
U様は、緑のコーディネートで、
3)家紋を入れない紬の味わいで楽しむきものと羽織:おしゃれものです。 羽織紐や帯などに、一層楽しさが出ています。
オフの日を満喫なさっている着姿です。
男性は、無地のきものや帯が多いので、きものと羽織、半衿、帯などのお互いの色の調和がとても大切になります。
Copyright©2000-2011 KIMONOBITO,Ltd All Rights Reserved.