[特集] きものライフリポート:母親として着る黒留袖







黒留袖の意味
黒留袖のように着る機会が少ないものは、自分のものを持つことを贅沢に 思われる方もいらしゃいます。 着る機会は少ないですが、その重要性は他のおきものの比較になりません。
お母様が思われる以上に、お子様達とそのご友人達は、お母様の着姿をまじまじと見つめていらっしゃいます。
「・・ちゃんのお母さんは、こんな黒留袖を着ていたよ。」というお子様の言葉はとてもとても重いですし、それこそが家を現すものと言えます。
娘は、自分の結婚式も済んで、しばらく経って、同年代の若い人たちは、「みんな、お母さんが
何を着ているか注目しているよ。」と言いました。
若い人たちは、私達が思う以上に、お母様たちの装いに注目しています。
その家の在り方を象徴する着姿として、また、自分達の先輩として、とても注目してくれているのだと分かりました。
子供の都合と親の都合
黒留袖を用意するのは、子供の結婚のためである事が多いので
一番問題なのは、
子供達が、黒留袖を着るような挙式を行うかどうか?
いつ結婚するの?
結婚するのかな?
というような問題です。
お母様から譲られた黒留袖があれば、帯を自分らしくして受け継いでお召しにな るのも素敵でしょう。
私は、譲り受けた黒留袖が無かったのです。
レンタルでは、好みのものに出会えません。
どんなものにしよう?とかなり迷いました。
子供の結婚は、まったなし!
しかし、娘の結婚は急に決まりましたので、待ったなし!
ああ、子供都合と親の都合は、なかなか事前に調整が効きにくいです。
そこで、
間違いなく心強い滝沢晃先生のおあつらえ
沢山の黒留袖を見た上で、やっぱり、滝沢先生に染めていただこう!と思い
急ぎ、糸目友禅作家 滝沢先生におあつらえをお願いしました。
大御所滝沢先生に染めていただけば、絶対間違いなく良いものが出来上がります。
代々伝えられる黒留袖に間違い有りません。
12月25日に両家お顔あわせで正式に決まり、4月が挙式でしたので
私は何とか
間に合いましたが、普通は、半年以上はかかります。
わくわく、どきどきの下絵
どんな絵柄にするのかと随分迷いまはしましたが、 滝沢先生が私のために描いて下さった
松竹梅と鶴は、とても素敵でした。
まず、下絵が届いた時から大興奮!!
伸びやかで大きな構図に、わくわくと、出来上がりを待ち遠しく思いました。
 
鶴の柄は古典柄で、時代を超えて受け継がれる確かさを持っています。
時代のセンスは変わるので、伝えていただくのには、 古典柄は大きな選択枝の一つでしょう。
染めあがった喜び!
そして、3ケ月ほどして、染め上がりました。
何て素敵なのでしょう!
大きな鶴と松竹梅。古典柄を最高の品格で染めて下さいました。
結婚式で大成功!
その黒留袖は、披露宴会場で、とても満足感高い着心地でした。
安心して着ることが出来ました。

新郎新婦の若い友人達にも好評で、私の黒留袖の鶴の絵柄を スナップ撮影していた
若者(男性)がいました。

着る機会が多いとは言えない黒留袖ですが、 娘に伝え、孫も着てくれるかしら?
って、他のおきものとは違う、大きな存在感を感じるのが黒留袖です。
黒留袖に合わせる帯
帯は、白か金か銀か?柄や色は?と、やはり散々迷った結果、 黒留袖には金の帯が良く合い、
そのようになりました。
滝沢先生クラスのおきものに合わせるには、帯の格の高さも重要で、 北尾や河村織物の
金の帯が候補になり、
結局、螺鈿が入った本金の袋帯に決まりました。
色が入ったおしゃれ感がある帯は、それだけフォーマル感が薄まるようでした。
これだけきものと帯が力強いと、帯締めも普通のものが弱くなってしまい、 かなり太いかも?
と思われる帯締めが合いました。

白いバッグ、ローラリーステッピングアウトも、上品さと沢山入る機能性で 大活躍してくれました。
娘の白無垢なども一緒に選びながら、母親として遜色ない黒留袖をしっかりと着ることの
重要性も実感いたしました。
黒留袖は、大きな幸せを運ぶおきものです。
お子様のご結婚の時の黒留袖は、どうしようかしら?
長く伝えられる黒留袖が欲しいな!
というようなご相談は、
きもの人 03-5652-6868 shop@kimono-bito.comや
きものライフコンサルティング↓↓↓など
お気軽にご相談下さい。
K umiko 様は、ご子息様の挙式に、滝沢先生のおあつらえ色留袖をお作りになりました。
こちらと こちら
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